運動した方が良い理由6選(1ページ目):
実際どんな運動をするか
・筋トレ
生産性UP、男磨きの代名詞。やることは単純明快、筋肉を付ける。腕を少し太くしたいとか、全身の筋肉量を少しずつ増やして基礎代謝量を上げ、だんだんと痩せていきたいなど小さめの目標を作ってみると取り組みやすいと思う。が、追い込んでバルクアップすることだけが目的である必要はない。心地よい筋肉疲労とメンタルの向上を感じられたらそれで十分だ。もしウェイトトレーニングに本格的に取り組んでみたいなら、できればウェイトトレーニングを既にやっている友人に頼んで教えてもらいながらやるのをおすすめする。ウェイトは高重量を扱うので多少の危険が伴ううえ、フォームが悪いと筋肉がつくどころか身体を壊してしまう。やるなら基本に倣って堅実に取り組んでほしい。
問題はどこで筋トレするかだが、軽い筋トレをするだけならジム通いを徹底するほどでなくても良いと私は考えている。家で自重トレーニングをしたり、2Lのペットボトルに水を入れてダンベル代わりにしたり、チューブを使うなどやりようはいくらでもある。ただ、家は休む場所と決めている、あるいはムキムキになりたいのであればやはりジム通いが良いと言わざるを得ない。ジムに行きたいならおすすめ順に大学のジムなど無料のジム>市営スポーツセンターのジム>その他のフィットネスジム、と考えている。私は幸い大学のジムを無償で利用できたので活用していた。一方で、外のジムに通うとなるとお金がバカにならないので、ここでおすすめなのが市営のスポーツセンターにあるジム。エニタイムなんかと比べると格安である。お金に余裕があるなら営業時間の長いフィットネスジムを探して契約するのも良いだろう。ただ、通いやすい場所にするのは必須。筋トレを習慣にする上で最も大事なのは、ジムに行くまでのハードルをこれでもかというくらい下げることだと考えている。大学あるいは自宅から近い、通学路や買い物の途中にあるなど。
・ランニング
日常的な運動と聞いて筋トレと同じくらいメジャーなランニング、ジョギング。走ることがそこまで苦でない、あるいは外で風を浴びながら運動したい、という方におすすめ。私の後輩(元陸上部)は週2くらいでハーフマラソン並にガチガチに走りまくっていたが、そこまでしなくても朝や夜に5分走って、帰ってきたらシャワー浴びて、髪のセットするなり入眠ルーティーンするなりで十分だと思う。距離もそんなに長くなくて良い。後に述べるが、何なら走る必要すらなく、ウォーキングでも良いくらい。とりあえず外の風を浴びながら身体を動かせば合格。慣れてきて物足りなくなってきたら、少しずつ距離や時間を延ばせばいいと思う。もちろん、己の限界に挑戦したい人は長距離やタイムアタックをしてもいい。日常において成長を実感するイベントを増やすのは人生のモチベーションを上げるのにとても有効である。
ランニングを続けるためには、ウェアを1セットとちょっと良いランニングシューズを先に買って、部屋の手が届きやすいところにウェアを、玄関の一番履きやすい場所にランシューを置き、行くと決めた時間になったら秒でいける環境を作っておくことが大事だ。それらを身にまとって外に出れば、明らかに走る人の格好なので走っておかないと不自然か…という気持ちも相まって自然に走り出せる。さらに、行き先に楽しみのある場所を選んで往復するとかでも良い。とあるコンビニを目的地にしてついたらデザートを一つ買って良いとか、動物がいる海や川にいって毎日写真を撮りためる、といったようなご褒美マイルールを作るなど。
・スポーツ
正直一番のおすすめはこれ。昔部活動などでやっていたスポーツがあるなら学生サークル・社会人サークルに参加したり、ボルダリングやボクシングなど一人でできる新しいスポーツに挑戦するのも新鮮で刺激的である。いずれにしても、人との交流が強制的に発生するスポーツがほとんどなので、ラボ畜生活で失われがちな、仕事以外のコミュニケーションの機会を確保できる面が大きい。友人と誘い合ってやれるのもとても良いポイントである。スポーツである以上勝敗が明確に存在するので、忘れていた競争心・克己心を取り戻せる人もいるだろう。良い意味でアグレッシブになれて、その感覚を研究でも活かせる。
スポーツを続けるにはチームやサークルに所属してしまう、あるいはお金を支払って専門のジムで教えてもらうのが手っ取り早い。行くと決めた日に行かなければ、チームメイトや試合相手、トレーナーに迷惑がかかってしまうからである。友人と一緒に誘い合って同じチームに参加すればなお、「やっぱり行かない」という選択をしにくくなる。そもそも楽しいので行きたい、という人が多いためあまり心配は要らないかもしれないが、それでも気分でサボってしまい習慣化できないかも、と思う人は上記の強制力のようなものを用意すると安心である。
・散歩
散歩が運動のうちに入るのか、と思うかもしれないが、余裕で入る。ラボでの作業に疲れて画面を見るのが辛くなってきたら、15分くらい学内外を散歩してみてほしい。意外とふくらはぎ、土踏まずに負荷がかかっていることがわかるはずだ。散歩であればリフレッシュ程度の位置づけでハードルが非常に低いのに、意外としっかり脚を使い、ほどよい疲れを感じるので、非常におすすめ。散歩中にアイデアが降りてくる、という知人もいるので、運動以外の側面でもプラスの効果があるのは間違いない。
・アウトドア
スポーツの一つに含めても良いかもしれないが、登山やトレッキングにこだわらず、キャンプやバーベキューなども含めていいと思ったのでアウトドアという括りにした。登山、トレッキング、ハイキングはどれも山を歩き回る散歩の上位互換、トレイルランニングはランニングの上位互換と思っていい。海ならダイビングなどマリンスポーツが当てはまる。キャンプ・バーベキューは運動なのか、と疑問に思われるかもしれないが、タープやテントの準備、料理などで意外と身体を使うため、普段運動しない人なら心地よい疲労を感じる。これらをわざわざアウトドアで括ったのは、どれも自然の中で身体を動かすことに良さがあるからである。単に身体を動かすのみでなく、自然の中で、緑を見ながらというのが心の安らぎを与えてくれる。これもライフハック・自己啓発系インフルエンサーのみんなが世界の研究や論文を示していろいろ説明してくれている。このサイトでいう「運動の良さ」、つまりメンタル面への影響という面で見れば、アウトドアはダントツである。
但し、アウトドアアクティビティをやるにはある程度まとまった時間と専用のギア等が必要となり、コストが結構かかってしまう。友人とたまの休みに行くくらいがちょうど良いと思われる。もちろん、一人で登山するのが好きで毎週山登りに行っている、という人もいるだろうしそういう人を止めたりはしないが、登山などはミスるとマジで死んでしまうので、よほどのベテランでもない限り複数人で行くことをおすすめする。
まとめ
以上、大学・大学院で研究に励む学士・修士・博士へ全力で運動をおすすめした。何度でも言うが、運動は人生を変えるレベルでメンタルが良くなる。身体が健康的になるのはもちろんのこと、メンタルタフネスや挑戦心、克己心の向上や思考の整理・新たな発想にも影響があり、研究への良い刺激になること請け合いである。友達と遊ぶ感覚、あるいは俗世を離れて一人の時間を作る感覚でかまわないので、運動を生活の一部に取り入れてみてほしい。もし今行き詰まっているのなら、運動によってこれまでとは違う世界の見方を認識できるはずだ。
研究が忙しくて運動に回す時間なんてない、という人へ。それは大抵の場合嘘である。まあ怒らずに聞いてほしい。鈍い頭で実験してしょうもないミスをしてしまい、実験がやり直しになって一日無駄にしていないだろうか。デスクワークの途中で気が散ってしまい、ブラウザでネットサーフィンしたり、ケータイでSNSを確認したりしていないだろうか。それら全てが研究へ悪影響をもたらし、生産性をあり得ないほど下げている。これらの研究の足を引っ張っている時間を運動に回せ、という話もあるが、それと同じくらい、運動によって脳がすっきりして自分のやるべきことに集中でき、総合的に生産性が上がるという点に注目してほしい。1時間もやらなくて良い、10分腕立てするだけでもなんか気持ちよくなり、その後の作業に”集中できるようになる”ことが最大のメリットなので、これを信じて、騙されたと思って運動してみてほしい。